時代背景の変化
昔と言っても、私が知っているのは2003年頃〜なので大昔ではないのですが、それでも今と比べても大きな変化があります。
一番大きな変化は「WEB」の存在だと思います。
私が営業職についた当初は、当然「WEB」は存在していましたが、現代よりまだまだ未成熟でした。
少なくとも私が所属していた企業や周辺の企業を見渡すと、「とりあえずWEBサイトをつくった」「今作っている」「まだ作っていない」という状況が混在している状況でした。
私は個人向け営業から始めたのですが、当時はあまりWEBの活用はなく、「mixiで知り合いを増やす」程度の活用をしていた記憶があります。
当時のリード(見込み顧客)獲得方法
私自身の当時の個人営業のリード獲得スタイルは、下記のように、個々の営業マンの動き方にある程度任せられており、泥臭い方法でした。
- 知り合いの伝手で人脈を増やす
- セミナーなどのイベントを開催する
- ローカルコミュニティに参加する など
おそらく法人向けの営業でも下記のような方法が主体だったのではないでしょうか?
- テレアポ
- 飛び込み
- DM
- FAXDM など
当然、WEBの活用をすでにうまく取り入れている企業もあったかと思いますが、今と比べれば一部の先進的な企業の取り組みだったのではないでしょうか。
営業スタイルの変化
私たちは自身の営業組織で、よく下記のようなことを言われました。
(あくまで私がいた組織なので、違う会社もあったと思いますのであしからず)
- 「稼ぎたいなら死ぬ気でやれ」
- 「100件かけてダメなら1000件かけろ」
- 「数字を上げない奴は人権はない」
- 「休日も昼も夜中も関係ない」
- 「お客様は神様だ」
- 「プレゼンは戦場だ」 など
今だとパワハラをと言われそうな内容ですが、現実にそういう組織も確かに存在していました。
別に、これらの是非を議論する気はないのですが、少なくとも今よりはこういう会社は多かったのではないでしょうか。
何があっても折れない心で、諦めず永遠にアプローチし続けることができる人が良い営業マンでした。
この気持ち自体を否定する気はありません。
ただ、実際に気持ちが続かず辞めていく営業マンもたくさん見てきました。
当時はアウトバウンドが主体
今ほどWEBが発達していない状況では、広告コストをあまりかけられない会社は「新規開拓営業はとりあえず当たれるところに全て当たる」というアウトバウンド営業を主体にすることが多かったのだと思います。
また、マスマーケティングが主体であった当時は、現在のように自社のターゲットのみに効率よくリーチできる手法が少なかったのも理由ではないでしょうか?
インバウンドセールスの楽さを知る
私のその後の職場(WEB制作会社)では、インバウンドセールスを主体にリードを集めていました。
リスティングを軸に、問い合わせがあったリードにだけアプローチするという方法です。
これは、これまで泥臭くリストを作っていた私からすると、正直めちゃくちゃ楽でした。
そもそも興味のある人にだけ営業ができるので、営業マンとしては、とてもやりやすい環境だと実感しました。
ただ、もちろんこれは「モチベーションの高いリードの獲得」をマーケティング部門が代わりにやってくれているからです。
営業会社出身の社長の会社で、アウトバウンド営業主体で始めた会社だったのですが、事業を進めていくうちに、会社としてもその方が結果的にパフォーマンスが上がるという判断でマーケティングに力を入れ、インバウンド主体でリード獲得するようになったという経緯がありました。
まとめ:結局、マーケティング部門との連携が大切
今では法人営業の世界では、WEBを活用したマーケティングの重要性は理解しているところがほとんどだと思います。
中小企業においては、昔よりマーケティングと営業の距離が近く、戦略も一緒に考えることで、営業はより効率よく成果を上げていくことができます。
現場の感覚や嗅覚など泥臭い部分は、絶対に必要なことだとは思います。
その上で、どのようなターゲットにリーチするのか?そのターゲットにどうやって認知してもらい、どうやってモチベーションを上げていくのか?
などをマーケティング部門と一緒に考え、またその営業結果をマーケティングにフィードバックすることで、個人主体の営業よりも成果が出やすい結果になるのではないでしょうか。